国連の調査によると、2022年の「世界幸福度ランキング」では、日本の順位は54位で、これは先進国の中でもかなり低い順位です。
これほど豊かな国なのに、国民の幸福度が低いことは以前から言われてきたことです。
しかし、今から200年ほど前の江戸時代の人たちは現代人より幸福度が高かったようです。
幕末に日本に来た外国人は、日本人の識字率と幸福度の高さに驚きました。
では、今と何が違うのでしょうか。
はっきりと言えることは、現代の方が遥かに便利で物質的にも豊かだということです。
なのになぜ・・・・
現代人の私たちから見れば、当時はかなり不便で貧しかったと感じますが、当時の人はそれが当たり前でした。
一番の違いは「心の在り方」ではないでしょうか。
では江戸時代がどんな時代だったかというと、それはリサイクルの時代でした。
物をとっても大切に使っていました。
職業は圧倒的に、今でいうフリーランスが多く、様々な事を仕事にしていました。
仕事は見つけるもの、自分で創るもの、気づきとアイディア、そんな時代だったのではないでしょうか。
鍋や茶わんなど日用品も壊れれば修理をして使っていましたし、そういう様々な日用品を修理する商売をする人もいました。
衣類も新品を買うのではなく、古着を購入して着回しをしていました。
このように全てのモノを創意工夫をして大切に使っていた時代です。
食材一つにしても、限られた食材をいろいろと工夫し、捨てる部分がないほど消費していました。(これは昭和30年代、40年代まで見受けられていたと思います)
こういう工夫は「節約」という世界ではなく、心を豊かにするものだと思います。
生活の智慧やアイディアが、心の豊かさを築きあげていたのではないでしょうか。
何よりも、助け合いと支え合いの時代です。
もうお分かりですね。
幸福度とは心の豊かさです。
無いものや不足しているものにシフトするのか、どんなに些細な事でも、今ある豊かさにシフトするのか、そんな感情が幸せ感を決めるのです。
以前「年収90万 東京ハッピーライフ」という本を読みました。
著者は年収90万円でも幸せな日々を送っています。
また年収が1000万円以上あっても、生活が楽ではないと不安を抱えている人もいます。
すべては、捉え方の違いです。(あ、お金を稼ぐことは悪いことではありません。どんどん稼いで、社会貢献をしましょう)
当然のことながら、現代人が想像する江戸時代の人々の幸福感と江戸時代に生きていた人の幸福感は違うのです。
便利な社会が必ずしも幸せなわけではなく、いつの時代も心の在り方、持ち方で幸福度が変わるのだと思います。
今、心がザワザワして幸福度が足りないと思っている方は、ぜひ視点を変えてみてください。
きっと今は、無いものに視点が向いているのだと思います。
どんな小さなことでもいいので、「ある」ということを見つけましょう。
小さな豊かさを見つけ続けていると、いずれ大きな豊かさがやってきます。
私たちの思考・感情はそのように作られています。
逆も然り、「ない」ことばかりにシフトしていると、いつまでたっても「ない」と感じる出来事がやってきます。
幸福とは捉え方で変わります。
いつも小さな幸せや豊かさに感謝している人は、より大きな幸せや豊かさを手にすることになるでしょう。
感謝する心、「ありがとう」という言葉と友達になりましょう。
あ、そうそう、そう言いながらも「欲」は必要ですからね。
「欲」があるから人は成長します。
ただし、人を巻き込む強欲は禁物です。
あくまでも、自分の成長を促す「欲」の範囲内で。