「縁は結ぶものではなく、繋ぐもの、だから必ず人が関わる」と教えてもらった事がありましたが、まさしくお伊勢参りでの出会いはそれを証明するものでした。
初めての伊勢神宮参拝で、あの特別な雰囲気となんとも表現のしようのない気高さに圧倒された私は、年に一度はお参りに行こうと決め、翌年(平成27年1月)に二度目の参拝に行きました。
私のお参りのコースは、お昼過ぎに伊勢市駅に着き、外宮のお参りをスタートに内宮→猿田彦神社→月読宮が定番です。時間があれば倭姫宮に行ったりもします。
その日も外宮のお参りが終わり、内宮に向かうためバス停に向かって歩いていたのですが、突然、<タクシー乗り場>という看板が目に入り、吸い寄せられるように<タクシー乗り場>に向かっていました。
その時に出会ったタクシーの運転手さんが、今もお参りに行くたびにお世話になっている運転手さんです。
この出会いは、私のお伊勢参りをより深くし、決して自分では知ることのできなかった周辺の神社仏閣やおススメのお土産品などを教えてもらっています。(神様が繋いでくれたご縁と感謝しています。)
実はこの運転手さん、地元ではちょっと名の知れた姓名判断の先生でした。
残念ながら、このコロナ禍の影響により、昨年からお参りに行くことが叶っていませんが、今日はこれまでお伊勢参りで訪れたおススメのパワースポットをご紹介します。
【猿田彦神社】(伊勢市宇治浦田)
内宮から私の足で徒歩10分くらいです。
主神の猿田彦大神は、古事記や日本書紀にも登場しますが、天照大御神の孫(天孫)瓊瓊杵尊を高千穂へと導いた神様です。
何といっても、御神徳の一つであるみちひらき(人生の道、私たちを最も良い方向へ導いてくれます。)の神様ですから、ぜひお参りに行って、進むべき道に導いていただいてください。
境内には、佐瑠女神社が祭られています。御祭神は天宇受売命(あめのうずめのみこと)です。天照大御神が天岩窟にこもられて世の中が乱れた時、天宇受売命がその前で神楽を踊り、天照大御神が再び現れるきっかけを作った神様です。そのため芸能の祖神として崇拝されています。
また天孫降臨の時には、猿田彦大神と最初に会い、天孫瓊瓊杵尊と猿田彦大神との間を取り持ったことから良縁、縁結びの神様としても崇拝されています。
私はお参りに行くと<御敷地の砂>(清沙)を少し多めに購入し、友人知人にお土産として配っています。
この清砂は、土地や建物を清める御砂です。(入口やベランダでも使えます)
【月読宮】皇大神宮(内宮)別宮 (伊勢市宇治館町)
猿田彦神社から徒歩10分くらいです。
御祭神 月読尊、月読尊荒御魂、伊弉諾尊、伊弉冉尊
ご存じのとおり、天照大御神の祖神と弟神です。
四別宮が並んでいますが、お参りする順番が決まっていますので、ご注意ください。
別宮は東から順に②月読荒御魂宮、①月読宮、③伊佐奈岐宮、④伊佐奈彌宮で鎮座していますが、お参りの順番は数字の順になります。
【倭姫宮】皇大神宮(内宮)別宮 (伊勢市楠部町)
近鉄五十鈴川駅より徒歩7分
倭姫宮は大正12年11月に鎮座した、別宮の中でも一番新しい神社です。
倭姫は乗仁天皇(第11代)の第4皇女で、天照大御神の御杖代として30年にわたり、大和から伊賀、近江、美濃を巡り伊勢に入って内宮の鎮座を定めました。
これだけの功績があったにもかかわらず、倭姫を祀っている宮はなぜか存在せず、明治に地元(宇治山田)の住民が中心となって宮を創建する声が高まり、行政が主体となって国に請願して、大正10年に創建をすることが認められ、文教地区である倉田山に内宮別宮として建てられました。
倉田山には、皇学館大学、神宮徴古館、神宮農業館、神宮美術館、神宮文庫などがあります。
付近には、倭姫命を埋葬したとされる尾上御陵もあります。
【二見興玉神社】
(伊勢市二見町)
本来お伊勢参りは、まず先に二見興玉神社をお参りし、禊をして身を清めてから外宮、内宮にお参りに行くという順になっています。
この写真の「夫婦岩」が有名ですが、地元の人に聞いた話ですと、二見興玉神社を女性がお参りすると「綺麗になる」と言われているそうです。
猿田彦大神が祀られていて、縁結び・夫婦円満・交通安全などにご利益があります。
また境内には、猿田彦大神のお使いとされる二見蛙(無事かえる、貸したものがかえる)が多く奉納されています。
神社の近くに(夫婦岩表参道)五十鈴勢語庵があります。このお店の塩羊羹はおススメです。地元のお塩を使っていてとっても美味しいです。ぜひお土産にどうぞ!。
また買い物をすると、お店からとってもちっちゃな蛙の置物をプレゼントされます。これは財布に入れておくと「お金がかえる」ということで金運のお守りになるそうです。
【伊雑宮】 皇大神宮別宮 (志摩市磯部町)
御祭神 伊雑宮 天照坐皇大大御神御魂 (いざわのみや あまてらしますすめおおみかみのみたま)
内宮から離れていますが、内宮と変わらないほどのパワースポットです。
車で移動される方はぜひお参りに行ってみてください。もちろん、電車でも行けます。
内宮から伊雑宮まで車で移動しますと、途中に天照大神が隠れ住まわれたと伝えられる<天の岩戸>があります。ひんやりとした空気に包まれた道の先に洞窟が残っており、岩穴から湧き出る清水は「名水百選」にも認定されています。ぜひこちらにもお立ち寄りください。独特な雰囲気がありますよ。
伊雑宮は地元の人から「いぞうぐう」「磯部の大神宮」などと呼ばれています。
近くには<御神田>もあり、田植えの時には多くの参拝者で賑わうそうです。
伊雑宮に初めて行った時、冬の時期にも関わらず、たくさんの鳥の鳴き声が聞こえ近くまで寄ってきていました。それを見た案内をしてくれた運転手さんが驚き、「この鳥は神様の<化神>で、お参りを歓迎してくれているんだよ」と教えてもらいました。
真意のほどはわかりませんが、これまでお伊勢参りには7回行きましたが、外宮ではつがいの山鳥がいつの間にか側にいるし、別宮などをお参りしていると季節に関わらず、たくさんの鳥の声を聴きます。
まるで、道先案内人のようです 笑。
※伊勢の神宮
「お伊勢さん」と親しまれる伊勢の神宮の正式名称は「神宮」であり、神宮は、皇大神宮(内宮)、豊受大神宮(外宮)の両正宮を中心として十四所の別宮、百九の摂社、末社、所管社合わせて百二十五の総称です。車移動で全部をお参りした人の話ですと、四日間かかったそうです。
おまけです☟
【藤屋 窓月堂】(伊勢市宇治中之切町)
こちらの<利休饅頭>はお土産におススメです。
内宮門前町である「おはらい町」に本店があります。
明治の初め、伊勢の茶人達が千家の宗匠を招き、大神宮献茶会を模様をした折に、お茶の伴として用いたところ、その床しき風味に感じた宗匠が「利休饅頭」と付けられたそうです。